平屋住宅と税金

暮らしやすい、災害に強いなどの理由で、平屋住宅が注目されており、注文住宅で平屋住宅を建てる人は増えているといいます。平屋住宅を新築する際にかかる税金はどのようなものがあるのでしょうか。また、2階建て住宅と平屋住宅での税額の違いはあるのでしょうか。
まず、家を建てるときにかかる税金は、印紙税、不動産取得税、登録免許税、消費税などがあります。
印紙税は不動産売買契約を交わすときにかかる税金で、契約金額によって税額は違います。不動産取得税は土地を買ったり家を建てるなどして不動産を取得したときにかかる税金です。印紙税や不動産取得税には、個人が新築住宅を建てるときの軽減措置が設けられています。建物が相当大きければ不動産取得税は負担になりますが、一般的な家の大きさであれば税負担はそれほど大きくはありません。また、住宅を新築するために購入された土地についても軽減措置が設けられています。
登録免許税は土地や建物の登記にかかる税金です。新築住宅の所有権保存登記については一定の要件を満たせば税が軽減されます。注文住宅で住宅を購入する際には消費税もかかります。土地については消費税はかかりません。
平屋住宅と2階建て住宅での税額の違いについてですが、土地や建物の価格が変わらなければ、税額には違いはありません。平屋住宅の方が土地が広く必要になるので、土地の価格が高くなればそれだけ納める税の金額も増えます。土地の価格は、同じ広さでも都心と郊外では大きく違うように、場所によって変わります。土地や建物の価格が変わらなければ、平屋住宅だから税金が高くなるということはないでしょう。
次に、住宅の維持費に関わる税金です。おもに固定資産税と都市計画税があります。
固定資産税は、毎年1月1日付で土地や建物を所有している人が納める地方税です。税率は家を建てる都道府県や市区町村によって多少異なります。一般的には土地や家屋などの固定資産税評価額に1.4%をかけた金額のところが多いです。都市計画税も同様に土地や建物を所有者が納める税で市区町村が徴収します。固定資産税評価額に最高で0.3%をかけた金額となっています。
固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税、不動産取得税などの算出の基準となるもので、3年ごとに評価替えがあります。土地などではおおむね公示価格の70%の水準です。建物では新築時に建築費などから評価額が決定され、経過年数に応じて逓減されます。建物の評価額は建築費などで変わりますが、平屋、2階建てといったデザインで変わるわけではないので、税金面での違いはあまり考えなくても良さそうです。